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6.今後の「展開」

(1)福利厚生施策を効果的に運用していくために

福利厚生施策のあり方、配分の重点が変化していくと共に、これからはカフェテリアプランの普及など従業員の自己選択方式が増えていくと思われる。今後、企業が福利厚生施策を効果的に運用していくには、どんなことに留意すればいいのか、以下、ポイントをまとめてみた。

●費用対効果の測定(従業員満足度)

制度を導入した後は、利用した従業員がどのように満足したのか、どんな結果を残したのかを検証することが必要だが、それは福利厚生施策でも同様。資源には限りがあるので、会社と個人のお互いが満足のいく結果が求められる。また、検証していくプロセスの中で、また新たに魅力的かつ効率的な福利厚生制度を考え出すこともできる。

●アウトソーシングの活用

近年は社内でカフェテリアプランのメニューを揃えたり、ポイントを管理したりすることなく、福利厚生に関する業務を外部機関にアウトソースする企業が増えている。受託企業では、全てのサービスの仲介や発注・精算などの管理業務を、従業員一人当たりの料金単価を固定して提供する。手間隙がかからず、従業員のニーズに素早く応えることができるほか、サービスの種類が豊富で低コストであることなどのメリットがある。

また、カフェテリア方式なら、アルバイト・パートなどの非正規社員や派遣社員にも、相応の福利厚生を提供することができる。これは法定外福利費を節減させたい企業側にとって有力な手段の一つであり。今後、中小企業やベンチャー企業などでは、カフェテリアプランを導入するケースが増えることが予測される。

●非正規社員・女性従業員への対応

イメージ一方で、現行の福利厚生制度が労働市場の急速な変化に対応できていないとの声もある。非正規社員と女性従業員への対応である。制度再編は依然として男性を中心とした正社員のニーズを重視し、その利用を前提としたものになっている。いわゆる“箱モノ”など、非正規社員や女性従業員のニーズを反映したとは言えないものが多い。実際、女性従業員からは「欲しい制度がない」といった声も聞かれる。今後は、出産・育児支援なども含めた幅広いニーズを反映し、使いやすいメニューを作っていかなければならないだろう。

(2)会社と個人がWin-Winになるために

●能力開発・成長の機会を中心に置く

これまでの福利厚生は、寮や社宅、保養所に代表されるような「ハード」に重きを置いていた。だが、今後はITベンチャーや中小企業の例にもあったように、教育機会を自らが選ぶ「ソフト」化へと福利厚生のメニューが進んでいくと予測される。ハード面が弱くなるとともに、「生活保障」的な部分も少なくなり、それに代わって個々人の将来にわたる「能力開発」に対する支給が増え、カフェテリアプランのメニューへと反映されていくことだろう。

また、最近の新入社員は定年まで勤めることを想定していないケースが多い。このような若い人たちが求める福利厚生は、中高年とはかなり方向性が違ってくるはず。若い人たちにとって最高の福利厚生とは、自分を成長させてくれる機会やチャンスを提供してくれることではないだろうか。そのため、従来型のメニューを見直し、新しい視点からメニューを構築しなければならない。自分が成長している実感を持つことができれば、若手社員が定着し、組織は活性化する。それは企業の持続ある発展のために、欠かせない要件だ。まさに、Win-Winの関係を構築できるのだ。

言い方を変えると、従来型の福利厚生メニューは「衛生要因」の色合いが濃かった。しかし、これから求められるのは「動機付け要因」としての能力開発、また、自己実現を支援していくことだ。もちろん、衛生要因として一定水準以上の福利厚生施策は必要だが、あまり固執すると際限がなくなってしまう。それよりも自分自身の成長が図られ、会社が持続的にサポートしてくれるのなら、社員は長くこの会社で働きたい、貢献したいと思うことだろう。これに勝る福利厚生はないと思われる。

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