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3.福利厚生の課題

1)社会・企業・従業員のニーズが変化

●費用をかけている割には、従業員や家族に喜ばれていないケースもく

企業における福利厚生施策は、福利厚生費によって支えられている。人事担当者が気にするのは「同業他社と比較して、自社の福利厚生費はどうなのか」であり、その費用の多寡をもって、福利厚生水準の判断基準にしようとするケースが多い。

しかし、費用をかけても従業員や家族に喜ばれず、不満ばかり言われることが少なくない。重要なのは費用よりも、従業員のニーズにかなっているのか、適正な施設体系になっているのか、効果的な運用がなされているのか、ということである。たとえ少ない費用でも、従業員の満足感を最大限に引き出す方法はあるはずだ。

●福利厚生に求められる要件も変化

イメージ福利厚生はこれまで、低い賃金水準を補充するという経済的な側面のほか、社会保障の代替や労働力の確保などを目的に実施されてきた。従業員も福利厚生に期待を抱き、一定の効果はあったが、時代は大きく変わった。近年は企業の賃金水準が向上し、福祉関係のインフラも整備されているため、従業員の生活水準が大きく向上。さらに、人材の流動化や雇用形態の多様化が進んだことで、福利厚生に求められる要件が変わってきているのだ。

これまでは、どちらかというと業界ごとに横並びだった福利厚生施策だが、バブル経済が崩壊した後、経営モデルの変革とともに見直しが進んだ。まず、コストダウンが企業の大きな命題となり、法定外福利厚生は整理・縮小へと進むとともに、「質の高い個人生活を支援する」「多様な人材を確保する」「社会保障との分担を図る」といった目的に、その役割が変化したのである。

2)福利厚生のあり方を見直す時期に

●限られた原資の中、質的な見直しが不可欠

イメージこのような変化に伴い、企業の福利厚生のあり方も従業員の価値観やライフスタイル、ニーズの多様化への対応、さらには成果主義や業績主義の人事制度・評価制度との整合性の確保など、内容の見直しが急務となっている。さらに、高齢化と年金改革に伴う法定福利費コスト増への対応が求められている。

まさに限られた原資の中で、近年の従業員のニーズに対応した質的な見直しが不可欠となっているのだ。その結果、これまで主流だったレクリエーションや保養、慰安旅行などに代わって、健康管理や自己啓発などへのニーズが強くなっており、従来型の福利厚生メニューのニーズが減少している。このような傾向は、日本経団連の調査結果でも明らかだ。

重要なのは、法定外福利厚生は従業員の多様なニーズに対応しつつ、企業の経営方針や実際の事業との関係で成り立っていること。これが、法定福利厚生との違いである。その点を十分に考慮しながら、再構築していくことがポイントだ。つまり、他の施策と同様に、戦略的な視点が必要なのである。

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