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退職時の住宅契約に関わる費用の返還について

投稿日:2020/09/18 13:04 ID:QA-0096846

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いつもお世話になっております。

弊社では、遠方からでも転職がしやすいように「住宅契約補助制度」を設けております。
本人が希望すれば、転居時に必要な住宅契約の初期費用のうち、下記費用を会社が負担しています。
・礼金
・火災保険料(初回のみ)
・仲介手数料
・鍵交換費用
・引越費用

引越をしてまで弊社に転職したいと考えてくれた方の負担が少しでも減るようにと設けられた制度ですが、
この度、この制度の利用者で入社数ヶ月で退職願を出してきた社員がおります。

規程では、「自己都合退職時には事情により会社に返金させることがある」としているのですが、
過去、この制度を利用した社員は複数年働いて定着しているので、実際に返金させた事例がありません。

会社指定の資格取得をさせた場合にかかった費用を返還させるのは違法と知っていますが、
こういった本人が希望して利用した制度の費用を返還させることは、法律上問題ありませんでしょうか??
ちなみに今回の退職理由は、親の介護のために実家に戻ると聞いています。

お手数ですが、ご教示いただければと思います。

2896さん  神奈川県  運輸・倉庫・輸送(51~100人)  回答数:4件 カテゴリ:福利厚生
A

お答えいたします

服部 康一 /服部賃金労務サポートオフィス代表

ご利用頂き有難うございます。

ご相談の件ですが、資格補助とは目的は違えども一旦会社の制度として支給された金品を退職を理由に返還させるといった措置自体は同じといえます。

従いまして、文面に挙げられた一文のみで返還を求める事も同様に違法性を問われる可能性が生じる事は否めません。

但し、資格補助の場合もそうですが、労働契約と切り離した金銭消費貸借契約を別途締結の上当該費用を負担された場合ですと、元来返還義務が生じているものですので、返還請求は有効になるものといえます。
投稿日:2020/09/18 21:15
ご回答ありがとうございます。
労働契約と切り離した金銭消費貸借契約ではなかったので、本件については返還を求めない旨、上長へも報告したいと思います。
これを機に条文の見直しもしたいと思います。
投稿日:2020/09/23 10:12
A

入社時に会社が負担した諸経費の自己都合退職時の返還請求

可児 俊信 /株式会社ベネフィット・ワン ヒューマン・キャピタル研究所 所長 千葉商科大学会計大学院 教授

留学費用については、ご指摘のように、労働基準法の
16条 使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。
13条 この法律で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とする。この場合において、無効となった部分は、この法律で定める基準による。
に抵触・違法するとされています。
留学費用だけでなく、入社時の支度金やサイニングボーナスについても、日本ポラロイド事件でも同様の判断が示されています。「雇用開始日から1年以内に自発的に退職した場合には返還するとの条件付き」で支給したサイニングボーナス200万円の返還請求が違法となったものです。

このような勝ち目の薄い事案です。
ただし、一概に違反とは言えないとも考えられます。法は、労働者の転職の自由を奪うことを避ける趣旨であることから、返還が容易で足止め効果のない額であれば、または入社後の貯蓄等で容易に貯蓄できるような額であれば、返還可能とも考えられます。
貴社の場合は、礼金、仲介料、引っ越し費用が主な額ですから、50万円前後でしょうか?入社後の給与からの貯蓄で1年程度で貯まるような水準であれば、返還できない額ではありません。
よって、まず
①退職事由の確認 親の要介護認定を証明するものを請求してはいかがでしょうか?転職を隠す虚偽の事由であった場合の阻止策です。これは返還を免除するための社内手必要な資料といった位置づけでいかがでしょうか?出てこない場合は、強く求めずにおきましょう。要介護認定の書面が提出されれば、諦めます。
②提出されなかった場合、返還可能な額であることを前提に、規定により返還を求めてはいかがでしょうか?良心に期待するだけです。突っぱねられれば、諦めます。

この①②は法に則った対応策というより、先方の良心に期待する強制力のない策です。深入りすれば会社に不利になると予想されます。
ご参考になれば幸いです。
投稿日:2020/09/19 09:27
ご回答ありがとうございます。

今回の会社負担金は10万円ほどです。
要介護認定の書面の提出までは考えが及びませんでした。
今回のケースは、まだ介護認定まではされないようなのですが、
体調が思わしくなく通院や数日の検査入院の頻度が増えてきて、本人以外に身寄りもいないための決断と聞きました。

今後、似たようなケースがあれば、取り組んでみたいと思います。
投稿日:2020/09/23 10:04
A

今回の事案は労基法16条抵触

川勝 民雄 /川勝研究所 代表者

▼労基法16条で賠償予定が禁止されているのはご存じだと思います。この定めのポイントは、「予め」と「労働者の故意・過失」の2点です。
▼前者の「予め」に就いては、定めがあるようですね。後者の「労働者の故意・過失」に関しては、「親の介護の為の実家への帰郷」が事由なら、労基法に抵触します。
▼御社では、初めての事案でしょうが、急速な超高齢化に向け、社会全体的には、増加は避けけられないでしょう。今回に事案を機に、見直すことも重要です。
投稿日:2020/09/19 13:07
ご回答ありがとうございます。
「労働者の故意・過失」という観点からの判断になるほどと思いました。
今回の会社負担金は10万円ほどですので、返還なしとする旨、上長にも報告したいと思います。
投稿日:2020/09/23 09:59
A

対応

増沢 隆太 /RMロンドンパートナーズ 人事・経営コンサルタント

懲戒的な現金回収は限りなく企業側が不利になります。裁判を起こす手間と費用が回収できないでしょう。こうしたことを防ぐためには現状の規定を変え、貸付にして一定期間で債務を減免・帳消しとすれば制度として機能します。
投稿日:2020/09/21 11:14
ご回答ありがとうございます。
「自己都合退職時には事情により会社に返金させることがある」という文言自体も、曖昧な表記だと感じていましたので、
これを機に条文の見直しをしたいと思います。
投稿日:2020/09/23 10:10
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