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「福利厚生」の注目ニュース

ベネッセホールディングス、『第3回 乳幼児の父親についての調査』
~父親の子育て意欲は 9年間、増加の一途
日常の子育て行動は父親の職場環境が大きく影響~

[2015.06.19]

株式会社ベネッセホールディングス(本社:岡山市)の社内シンクタンク「ベネッセ教育総合研究所」では、2014年10月に、0歳から6歳(就学前)の乳幼児を持つ父親2,645名を対象に、「第3回乳幼児の父親についての調査」を実施しました。この調査は2005年、2009年の実施につづき3回目となります。9年間の比較を通して、父親の子育てへの関わり、教育観や父親像、ワークライフバランスに関する意識や実態を把握し、父親と家族・社会とのつながりについて把握しています。

 

【主な調査結果】
※以下 1~5は首都圏の父親の回答。

1.「家事・育児に今まで以上に関わりたい」と思う父親は9年間で増加した。
2005年47.9%、2009年54.2%、2014年58.2%と、10.3ポイントの増加。

 

2.しかし、父親の家事・育児への関わりの実態は大きく変化していない。また、「子どもとの接し方に自信がもてない」比率が増加している。
●関わっている家事・育児では、家事(ごみを出す、食事の後片付け)が若干増加した。しかし、その他の家事・育児ではほとんど増加はみられない。
●「子どもとの接し方に自信がもてない」比率が増加している。

 

3.その背景として、仕事からの帰宅時間が21時台以降と回答する父親の割合が、依然約4割を占める。
●21時台以降に帰宅する父親は37.8%(2005年46.8%、2009年39.2%)と、この5年間で大きな変化は見られない。

 

4.帰宅時間が早い父親(20時台までの帰宅)は、家事・育児を多く行い、生活の満足度も高い。
●20時台までに帰宅する父親は、平日に子どもと一緒に過ごす時間が多くなり、「子どもを叱ったりほめたりする」「子どもと一緒に室内で遊ぶ」など、さまざまな家事・育児に関わる頻度が高い。
●生活満足度は、20時台までに帰宅をする父親のほうが21時台以降に帰宅をする父親よりも高く(20時台以前77.4%>21時台以降70.1%)、自身の子育ての満足度も高い(20時台以前72.8%>21時台以降62.3%)。

 

5.一方、帰宅時間が遅い父親は、父親の子育てに対する職場の理解がないと回答する傾向がみられる。
●21時台以降に帰宅する父親は、「子どもとの時間を十分にとれない」「子どもとの接し方に自信がもてない」などの思いを抱いている比率が高い。
●21時台以降に帰宅する父親の職場では、「子どもが病気の際には、休みをとったり、早退したりしやすい」(20時台以前72.1%>21時台以降59.4%)、「男性の子育て参加を大事にする風土がある」(20時台以前42.6%>21時台以降27.1%)など、子育てを応援する風土が20時台までに帰宅する父親より低い傾向が見られた。

※帰宅時間による分析は、対象者を大学卒業以上で算出。

 

<サマリ>
「イクメン」という言葉が社会に広がり、父親の子育てが注目されている中で、乳幼児を持つ父親たちはどのように感じ、子どもや家族に向き合っているのでしょうか。今回の調査からは、父親自身が、今以上に家事・育児に関わりたいという意欲が9年間で増加している結果となりました。一方で、実態を見ると、「ごみを出す」「食事の後片付けをする」以外のことは大きく増加していません。また、「子どもとの接し方に自信が持てない」と回答する父親が増えています。この背景として、仕事からの帰宅時間が早まっていないことがあげられます。

乳幼児と接するには、就寝前の時間に帰宅していることが必要です。しかし、乳幼児の就寝時刻のピークである21時頃までに帰れない父親が全体の約4割を占めています。この比率は、経年で見ても5年間で早まる傾向は見られませんでした。子育てに関わりたいと思っていても、早く帰ることができず、子どもに接する機会を持てない父親の姿がうかがえます。

実際に、早く帰っている父親の様子を見ると( 20時台までに帰宅)、21時台以降に帰宅する父親に比べて、日常的にさまざまな子育てや家事に関わり、子育ての満足度や生活の満足度を得る傾向がうかがえました。一方、21時台以降に帰宅する父親は、子どもと接する時間がない、自信が持てないといった思いを抱いている様子が見られました。

職場で男性の子育てに理解があり柔軟な働き方を支援する風土がある場合、父親の帰宅時間は早まる傾向にあります。今後、共働き世帯が増えていく社会において、父親自身のワークライフバランスに配慮し、育児に参加しやすい職場環境の整備をすすめ、父親の意欲を支える風土や仕組み作りが求められます。

 

【調査概要】
テーマ:父親の子育ての実態、子育て観、仕事と家庭のバランス、家族との関係など
時期:
第1回 2005年8月
第2回 2009年8月
第3回 2014年10月
調査方法:インターネット調査
調査対象:
第1回 首都圏の0歳から6歳(就学前)の乳幼児をもつ父親 2,956名(20~45歳)
第2回 首都圏の0歳から6歳(就学前)の乳幼児をもつ父親 4,574名(20~45歳)
第3回 首都圏の0歳から6歳(就学前)の乳幼児をもつ父親 2,645名(20~49歳)
※首都圏は東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県
調査項目:
子どもと関わる時間(平日・休日)/家事・育児の実態と希望/配偶者の就業状況/配偶者との絆/子育てストレス/子育ての将来への不安/育児休業制度の活用実態など
調査企画・分析メンバー:
汐見稔幸先生(白梅学園大学 学長)
大日向雅美先生(恵泉女学園大学大学院 教授)
福丸由佳先生(白梅学園大学 教授)
高岡純子(ベネッセ教育総合研究所 次世代育成研究室 室長)
持田聖子(ベネッセ教育総合研究所 次世代育成研究室研究員)
田村徳子(ベネッセ教育総合研究所 次世代育成研究室研究員)
孫 怡(お茶の水女子大学 基幹研究院リサーチフェロー)

※監修者の解説および補足資料は、こちらでご覧いただけます。
ベネッセ教育総合研究所のホームページから、本調査を含む、当研究所が行った過去の調査結果をダウンロードできます。
 

【本リリースに関するお問い合わせ先】
株式会社ベネッセホールディングス広報・ IR部(齋藤、坂本、西沢)
TEL 03‐5320‐3503 FAX 03‐5320‐1677

 

◆本リリースの詳細は、こちら(PDF)をご覧ください。

(株式会社ベネッセホールディングス http://www.benesse-hd.co.jp/ / 6月16日発表・同社プレスリリースより転載)

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