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「福利厚生」の注目ニュース

日本労働組合総連合会、「マタハラに負けない!!産休・育休なんでも労働相談」
~9月17日(木)実施 労働相談ダイヤル集計結果報告
減らぬマタハラ、相談1位は「育休取得」~

[2015.09.25]

すべての働く人たちのために、雇用と暮らしを守る取り組みを進める日本労働組合総連合会(東京都千代田区、会長 古賀伸明、以下連合)は、9月17日(木)に1日限定で「マタハラに負けない!!産休・育休なんでも労働相談」を開催したので、集計結果をお知らせいたします。

連合では、このたび寄せられた相談者の声を受け、来年の通常国会で予定されている育児・介護休業法改正において、前回改正で積み残しとなっていた派遣社員や契約社員など有期契約労働者の育児休業取得要件の緩和が実現するよう、審議会で働きかけを行ってまいります。

 

~「マタハラに負けない!!産休・育休なんでも労働相談」結果~

●実施日時: 2015年9月17日(木) 10時~20時
●相談体制:圷由美子弁護士、上田貴子弁護士、梅本公子社会保険労務士、小野山静弁護士、新村響子弁護士、橋本佳代子弁護士、細永貴子弁護士、雪竹奈緒弁護士(五十音順)、連合本部役職員
●事務局:非正規労働センター

 

(1)全国から36件のマタハラ相談
国会や災害などで、大きなニュースが重なり相談ダイヤルの告知活動が非常に難しかったなか、「マタハラ」や「産休・育休」にテーマを絞った1日限定の相談ダイヤルにも拘わらず、全国から36件と多くの相談が寄せられた。相談者の雇用形態の内訳は、正社員が21件と最も多く、次に契約社員4件、派遣社員3件、パート・嘱託社員が各2件、アルバイト1件、その他3件となった。

 

(2)「育児休業の取得」に関する相談が最多
1位 「育児休業の取得」に関する相談
  (育児・介護休業法第5条関係、12件)
2位 「妊娠、出産等を理由とする不利益取扱い」に関する相談
  (男女雇用機会均等法第9条関係、11件)
3位 「育児休業の申出や取得を理由とする不利益取扱い」
  (育児・介護休業法第10条関係、10件)

 

(3)派遣労働者や契約社員は「期間満了の壁」
派遣社員や契約社員として働く女性からの相談対応のなかでは、有期契約労働者の育児休業の取得要件について、その厳しさに相談者がショックを受けたケースや、「産休や育休を取る予定があるなら契約更新はしない」と言われたケースも見られた。

 

~相談事例~

【労働基準法 第65条(産前産後休業)】
●派遣先とは、年次有給休暇→産前産後休業→育児休暇、の順で休むことを予め合意していた。しかし、年次有給休暇取得日の前日になって、「やはり、うちの会社では産前産後休業と育児休暇は取らせない」と突然言われた。(女性/40代/派遣)

【労働基準法第66条関係(妊産婦が請求した場合に時間外、休日、深夜労働の禁止)】
●妊娠当時、「夜勤を外してもらいたい」と勤務先に希望を出したが、外してもらえなかった。また、時短勤務についても認められなかった。(女性/30代/正社員/医療・福祉)

【男女雇用機会均等法第9条関係(婚姻、妊娠、出産等を理由とする不利益取扱いの禁止等)】
●今年3月、妊娠を伝えたところ、上司から「産休に入る7月に辞めてもらう」と言われた。話し合いの結果、なんとか契約満了の9月まで働き続けることができたが、5ヶ月以内に次の仕事を見つけないと、上の子どもが保育園を退園させられてしまう。非正規労働者も正社員と同様に安心して子育てと仕事が継続できる社会になってほしい。(女性/契約社員)

●妊娠を報告後、つわりのため休んだりしたこともあり、上司から「給料泥棒」「戦力外」などと言われるようになった。査定も大幅に下げられ、降格され、月給も10万円ダウンした。人事にも相談したが、評価のプロセスの説明しかしてもらえない。(女性/正社員/金融・保険)

●妊娠7ヶ月。体調が悪くて頻繁に会社を休んだところ、上司から「ちょくちょく休まれると迷惑」「休むことで他の人に迷惑をかける」と嫌みを言われる。体調が良い日は出社したいが、「こんなに休むなら産休に入る前に休みを取ってしまってはどうか」とも言われ、精神的にストレスを感じている。(女性/30代/正社員/製造業)

【育児・介護休業法第10条関係(育児休業の申出や取得を理由とする不利益取扱いの禁止)】
●育児休業を取得しようとしたところ、勤務先から「嘱託社員の育児休業は前例がないので取得はできない」と言われた。会社と揉めたくなかったので退職した。(女性/40代/嘱託社員)

●妊娠したことが判明し、2月下旬に出産予定であることを勤務先に伝えたところ、「産前産後休暇は取得できるが、育児休業は認めない」と言われた。同僚にも訊いてみたが、「この学校では育児休業は取得できない」と言われたため、そのまま辞めてしまった。(女性/30代/嘱託社員/教育・学習支援業)

●保育園に入れなかったため、育児休業を半年間延長し、職場復帰しようとしたところ、「空きがない」として職場復帰を拒まれた。雇用均等室に何度か相談したが、「事業主とよく相談するように」などというだけで、介入もしてくれず、調停制度があることも教えてくれなかった。(女性/40代/正社員/医療・福祉)

 

今回のマタハラの相談ダイヤルは1日限定の実施であったため、昨日お電話できなかった方も、連合では常時、下記の相談ダイヤルでマタハラなども含めた労働相談ダイヤルを実施しています。こちらのフリーダイヤルから最寄りの地域の無料相談窓口に繋がりますので、一人で悩む前にまずはご相談下さい。

■連合なんでも労働相談ダイヤルフリーダイヤル:0120-154-052(行こうよ連合に)

 

◇参考:「第3回マタニティハラスメント(マタハラ)に関する意識調査」(PDF)

 

■本件取材問い合わせ
連合PR事務局(森下・山森)
TEL:03-3407-5780 FAX:03-6869-3533 press@epochseed.jp

(連合(日本労働組合総連合会)http://www.jtuc-rengo.or.jp / 9月18日発表・同会プレスリリースより転載)

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