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「福利厚生」の注目ニュース

産休・育休復帰後の働き方、時短勤務は19%で少数派。仕事への満足度が高いのは「フルタイム勤務者」よりも「時短勤務者」~『産休・育休後の復職(ワーキングマザー)に関する調査』:マクロミル

[2016.05.27]

この4月に育休・産休から復帰した女性も多いのではないでしょうか。子どもを持ちながら働くのは大変なことも多いもの。「女性が輝く社会」が標榜されている中、果たしてワーキングマザーたちは輝けているのか。また、そこにはどんな課題があるのでしょうか。

子育てと仕事の両立に詳しい、株式会社ここるく代表の山下真実氏の協力の元、産休・育休復帰後2年以内のワーキングマザーを対象に、働き方や意識についての調査を実施しました。

調査は20~49歳のワーキングマザー(復職してから2年以内)を対象に実施。調査期間は2016年4月25日(月)~5月2日(月)。有効回答数は380人。

 

■Topics

●産休・育休復帰後の働き方、時短勤務は19%で少数派。

●仕事への満足度が高いのは「フルタイム勤務者」よりも「時短勤務者」で、78%が満足していると回答。「正社員のまま」、「周囲から理解のある」状態で「時短勤務」できることが満足度への決め手!?

●産休・育休復帰後の仕事への満足度が最も高い職種は「営業・販売職」。
山下氏 『時間的制約のある復職ママは、事務職よりも営業・企画職の方が活躍できる可能性が高い!』

 

■調査結果

【1】産休・育休復帰後の働き方、育児短時間勤務(時短勤務)制度の利用者は19%で少数派。
子持ちの有職女性(会社員・公務員)で産前産後休業・育児休業から復帰して2年以内の方に、現在の働き方を聞いたところ、フルタイム勤務者は81%、育児短時間勤務者(時短勤務者)は19%でした。

改正育児・介護休業法において、3歳に満たない子を養育する従業員は、「短時間勤務制度」の利用が保障されていますが、本調査では、実際に利用している人は5人に1人以下という実態が明らかとなりました。

 

【2】仕事への満足度が高いのは「フルタイム勤務者」よりも「時短勤務者」で、78%が満足していると回答。
「正社員のまま」、「周囲から理解のある」状態で「時短勤務」できることが満足度の決め手!?

フルタイム勤務者・時短勤務者の中から無作為に同数を抽出し、仕事への総合満足度を調査しました。満足度は時短勤務者の方が高く78%、フルタイム勤務者は69%でした。

また、時短勤務者の仕事への総合満足度を高めているのは、「職場との人間関係」「雇用形態」「勤務時間」の3項目であることが調査結果から見えてきました。”正社員のまま“、”周囲から理解のある“状態で、”時短勤務“できていることが満足度の決め手であるといえそうです。一方、「仕事の内容・やりがい」「給料」の2項目については、時短勤務者・フルタイム勤務者ともに、仕事の総合満足度との相関は高いものの、そのもの自体への満足度は低いことがわかりました。ワーキングマザーが、より仕事への満足度を高めるためには、「仕事の内容・やりがい」を見直すことが寄与しそうです。

また、産休・育休前からの「仕事への満足度の変化」を聞いたところ、満足度が上がったと回答した人の割合、下がったと回答した人の割合ともに、時短勤務者がフルタイム勤務者よりも高い結果となりました。

フルタイム勤務者の方が、良くも悪くも休業前からの変化が少なく同等の環境で働けているということかもしれません。

 

【3】産休・育休復帰後の仕事への満足度が最も高い職種は「営業・販売職」。
山下氏『時間的制約のある復職ママは、事務職よりも営業・企画職の方が活躍できる可能性が高い!』
職種別に、仕事への総合満足度をみてみると、満足している人の割合が最も高いのは「営業・販売職」で86%でした。これは、「事務職」70%や「専門職」73%よりも高い結果です。

なお、仕事の各項目に対する満足度を比較すると、「営業・販売職」の方は他の職種に比べ、特に「仕事の内容・やりがい」に対する満足度が高いことがわかりました。

 

今回の調査結果を受け、山下氏は次のように言います。
「子育てしながら働くことを選択した場合、多くは以前より時間的な制約を抱えて働くことになります。その時に、以前と同等かそれ以上のパフォーマンスを出すには、『時間当たりの生産性を上げる』しかありません。その点、営業・販売職は時間あたりの生産性を高めやすい職種といえます。効率良く成果を上げるために選択と集中する、企画力・コンサルティング力を高めて成果を出す、チーム内で仕事を分担するなど、働ける時間が減った分を努力で比較的補いやすい職種です。反対に、専門職や事務職は、時間当たりの生産性を高めるのが難しかったり、チーム内で仕事を共有しにくい(属人化しやすい)傾向があるため、このような結果になったのも頷けます。

日本国内では、育休復帰する際のポジションとしてバックオフィス業務やサポート役的業務をイメージする人がまだまだ多いですし、企業側もそれを前提に考えているケースは多いと思います。しかし、時間的制約を抱えて働く子育て期の社員を活かすには、営業職など多少時間が短くなっても成果を維持しやすい業務や、企画職などのアイデア次第で生産性を高められる業務の方が、人材を有効活用できる可能性が高まるのではないでしょうか。」

4月に職場復帰したワーキングマザーの中には、休業前との違いを実感したり、仕事への満足度が下がってしまったりしている方もいるかもしれません。逆に、部下や同僚にワーキングマザーを持つ方も、一緒に働くに当たり戸惑っている方もいるのではないでしょうか。そんな方に向け、山下氏は以下のようにアドバイスします。

「出産というライフイベントが母親に与える影響はとても大きいと思います。そんな中では、仕事への向き合い方や自己実現の方向性が変わることは決して珍しくありません。復帰後に満足度が下がってしまった場合には、ちょっと自分と向き合って、産前から変化した部分がどこなのか見つけてみて下さい。そして職場の上司や同僚にも改めて『産後の私はこんな風に働いていきたい』という意思を伝える努力をしてみて欲しいと思います。復帰前後のワーママを持つ管理職の方は、部下のこうした就労観や目的意識に『変化があって当然』という視点で、日々のコミュニケーションを工夫してもらいたいと思います。」

>>調査結果の詳細、その他の調査結果は以下にも掲載しています。
調査レポートまとめサイト/HoNote(ホノテ)

 

▼調査概要
調査主体: マクロミル                                                          
調査方法: インターネットリサーチ
調査地域: 全国                    
調査対象:
20~49歳の女性のうち、以下の条件を満たす者(マクロミル提携モニタ)
     ・子どもと同居している
     ・産休育休復帰後2年以内である
     ・妊娠前にフルタイムで働いていた
          ・正社員,契約社員・派遣社員,公務員のいずれかとして働いている(産休・育休前と同じ会社に復職)
割付方法: フルタイム勤務者、時短勤務者を均等に回収 合計380サンプル
調査日時:  2016年4月25日(月)~5月2日(月)

 

<山下真実氏 プロフィール>
株式会社ここるく 代表取締役
人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。同サービス運営を通じて得られる働くママ達のリアルな視点とコンサル経験を活かして、企業に対する女性活躍推進コンサルティングを行う。

 

◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。

(株式会社マクロミル http://www.macromill.com/ /5月25日発表・同社プレスリリースより転載)

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