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ウォームビズ
[ウォームビズ]

WARM BIZ。秋や冬は厚着をして、室内暖房温度を低めの20度に設定しようという環境省の地球温暖化防止キャンペーンの愛称です。ノーネクタイ、ノー上着の軽装を勧めた夏の「クールビズ」の秋冬版と言えます。

ウォームビズのケーススタディ

環境省提唱の秋冬ビジネススタイル<br />その経済効果はクールビズの2倍?

ウォームビズにはクールビズのような「上着を脱いでネクタイを外す」という明確な提案はありません。一般的にはニット製品の重ね着や保温性の高い下着、帽子などを組み合わせたスタイルなどが考えられています。環境省では、服装だけでなく断熱性の高い建築、エネルギー消費の少ない空調などにも関心が広がることを狙っています。

同省によれば、夏に冷房温度を1度上げるよりも、冬に暖房温度を1度下げるほうが省エネ効果が高く、クールビズに比べると4倍強の二酸化炭素を減らせると言います。また、冬物衣料のほうが夏物よりも単価が高く、女性にも広がると予想されるため、経済波及効果(関連業界の売上げ増)はクールビズ(約1008億円)の倍以上の約2323億円に及ぶとの第一生命経済研究所の試算もあります。

そうした中、ウォームビズをめぐる商戦も激化しています。日本百貨店協会は8月に全国の百貨店やアパレル関係者を集め、ウォームビズのセミナーを開くなど、秋冬物の売上げの大幅アップを狙っています。クールビズでは蚊帳の外に置かれたネクタイ業界も巻き返しに懸命です。女性をターゲットに薄手で目立たない絹製の腹巻や首回りのネックウォーマーなど、冷えやすい部位を暖める小物を売り出したメーカーもあります。スーパー業界は厚手のカーテンや断熱マットなど、室温が低くても快適に過ごせる家庭用品の販売に乗り出しています。

小池百合子環境大臣は「クールビズは日本経済をホットにした。ウォームビズのスタイルも定着させたい」と意気込みを語っていますが、一部には「流通業界やアパレル業界だけの経済効果ばかりが強調されるのは本末転倒」との指摘もあります。

企画・編集:『日本の人事部』編集部

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